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太陽光の訪問販売がしつこいときの断り方——そのまま言える文例10本と法律の根拠
断り方の結論は1つです。「契約しません。今後の訪問もお断りします」と、迷いなく言い切ることです。
特定商取引法は、「契約しない」と意思表示した人への再勧誘を禁止しています(第3条の2)。 「考えておきます」「今は結構です」という断り方は、この意思表示にあたらず、 再訪問の口実を残します。
この記事では、実際の相談に登場した手口を8つに整理し、 場面別にそのまま言える断り文句10本と、その法的な根拠をまとめました。
| 場面 | そのまま言う一言 | 根拠 |
|---|---|---|
| インターホン越し | 「必要ありません。うちは結構です」 | ドアを開ける義務はない |
| 対面してしまった | 「契約しません。今後の勧誘もお断りします」 | 特定商取引法 第3条の2(再勧誘の禁止) |
| 断った後も続く | 「これ以上続くなら消費生活センターに相談します」 | 同上+消費者ホットライン188 |
| 契約してしまった | 書面受領日から8日以内なら無条件で解除 | 特定商取引法 第9条(クーリング・オフ) |
よくある手口8パターン
知恵袋・発言小町に投稿された相談を読むと、会社名や商品は違っても、 話の組み立てはほぼ同じパターンに収まります。 パターンを知っていれば、その場で「これは知っている型だ」と気づけます。
- ① 「無料点検」「近くで工事をしている」を入口にする
-
「太陽光発電の無料点検の予約をしたい」という電話や、 「近所で外壁工事をしていて挨拶に」という訪問が入口になるケースです。 売り込みだと言わずに接点をつくるのが目的で、 点検の結果として「このままでは危ない」と不安につなげる流れが典型です。
訪問販売では、勧誘に先立って会社名・氏名と「契約の勧誘が目的であること」を告げる義務があります (特定商取引法第3条)。それを曖昧にする入口自体が、注意すべきサインです。
- ② 大手の社名・ロゴで信用させる
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「シャープの者ですが」と名乗るのに制服のロゴが別物だった、という相談があります。 メーカー名や大手エネルギー企業の名前を会話の前面に出されると、 その会社本体が訪問してきたかのような印象を受けますが、 実際に訪問しているのは別法人の販売店・代理店であることがほとんどです。 大手メーカーが個人宅へ飛び込みの訪問販売をすることは、まずありません。 名刺を受け取り、正式な会社名で検索して法人登記と所在地を確かめるのが確実です。
- ③ 「モニター価格」「キャンペーンで今だけ」
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「催事の口コミづくりのため、工事費・申請費は当社負担」 「今ならキャンペーンで700万円が400万円」といった説明です。 値引き後の価格が妥当かどうかは、値引き幅からは判断できません。 700万円→400万円でも、相場より高ければ意味がありません。 「今日決めてくれたら」という期限付きの値引きは、 比較させないための時間制限であることがほとんどです。
- ④ 「実質0円」「宣伝費と補助金でタダになる」
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「宣伝費+発電+補助金で0円で設置できる」という説明の相談が実際にあります。 設備と工事には必ず原価があります。「タダ」の場合、費用は必ずどこか別の形 (ローン・電気料金・長期契約の縛り)に移されています。 「0円の内訳を紙に書いてください」と頼むだけで、多くの場合は話が止まります。
- ⑤ 「電気代が0円になってローンと相殺できる」
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「電気代が0円になるからローンと相殺できる」と説明されたという相談では、 太陽光と蓄電池の合計が445万円でした。 この説明が成り立つには、毎月のローン返済額と削減できる電気代がほぼ等しい必要があります。 「返済は月いくらか」「削減できる電気代は月いくらの想定か」を別々の数字で答えてもらってください。 詳しくは見積もりをkW単価で確かめる記事で解説しています。
- ⑥ 補助金で「実質」を小さく見せる
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「補助金が143万円出るので実質220万円」のように、 受給できるかまだ分からない補助金を引いた「実質額」で話を進める型です。 補助金は販売会社ではなく国や自治体が出すもので、予算や件数に上限があり、 年度途中で受付が終わることがあります。 しかも制度は毎年つくり替えられており、営業担当者が前年度の制度名や金額のまま 説明している可能性もあります。制度名・金額・受付状況を公式サイトで自分で確認するのが唯一の防御です。
- ⑦ 不安を煽って容量を増やさせる
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すでに太陽光や蓄電池がある家に対して「発電量に対して蓄電池が小さすぎる」 「このスペックがないと住めない」と、いま持っている設備を否定して大きな容量を勧める型です。 実際の相談では、同じ家に対してA社は「これで十分」、B社は「これでは足りない」と 正反対の説明をしていました。適正な容量は営業トークではなく、 自宅の電気使用量(検針票・電力会社のマイページ)から計算するものです。
- ⑧ 在宅の一人だけに決めさせる・夜に来る
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「不在の間に配偶者が話を聞いてその気になっていた」という相談が繰り返し登場します。 夜8時半の訪問という例もありました。 家族のうち比較や相談をしにくい状況にある一人に絞って話を進めるのは、 冷静な判断をさせないための典型的な状況づくりです。 「家族と相談して決める。今日は決めない」を家庭内のルールにしておくことが、 最も簡単で効果的な対策です。
法律を根拠にした断り方
訪問販売そのものは違法ではありません。ただし特定商取引法は、 訪問販売の勧誘に明確なルールを課しています。断る側がこのルールを知っていると、 やり取りは短く終わります。
| ルール | 根拠 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 会社名・氏名・勧誘目的を最初に告げる義務 | 特定商取引法 第3条 | 「点検です」など目的を曖昧にする訪問 |
| 「契約しない」と意思表示した人への再勧誘の禁止 | 特定商取引法 第3条の2 | 断ったのに居座る・何度も来る |
| 事実と違う説明(不実告知)の禁止 | 特定商取引法 第6条 | 「必ず元が取れる」「電気代が必ず0円」 |
重要なのは、再勧誘の禁止は「契約しない」という意思表示があって初めて働くことです。 角を立てたくない気持ちで「考えておきます」「今は間に合っています」と言うと、 意思表示をしていないことになり、再訪問の余地を残します。
そのまま言える断り文句10本(場面別)
実際の場面でそのまま口に出せる文例を、4つの場面に分けて10本用意しました。 共通のコツは1つだけ——理由を言わないことです。 「高いから」「うちは日当たりが悪いから」と理由を言うと、 その理由への切り返しから会話が続きます。
場面1:インターホン越し(ドアを開けない)
①「必要ありません。うちは結構です」
最初の一言はこれで足ります。訪問販売への応対にドアを開ける義務はなく、 インターホン越しに断ることは失礼にあたりません。開けた時点で 「話を最後まで聞いてから」という流れに持ち込まれやすくなります。
②「営業の訪問はすべてお断りしています。ドアは開けません」
「点検に来ました」「ご挨拶に伺いました」と目的をぼかされた場合の返し。 勧誘に先立って会社名と勧誘目的を告げることは特定商取引法第3条の義務であり、 目的を明かさない訪問に応対する必要はありません。
③「必要になったら自分で調べて、自分から連絡します」
会話を終わらせるための一言。「情報だけでも」「資料だけでも」への返しに使えます。 主導権が「向こうの訪問」から「自分の連絡」に移るため、続ける理由がなくなります。
場面2:ドアを開けてしまった・対面してしまった
④「契約しません。今後の勧誘もお断りします」
10本の中で最も重要な1本です。 これだけで特定商取引法第3条の2の「契約を締結しない旨の意思表示」が成立し、 以後の再勧誘は法律違反になります。 「考えておきます」「今は結構です」ではこの意思表示にならず、再訪問の口実を残します。
⑤「今日は何を説明されても契約しません」
「今日決めてくれたらこの価格」「キャンペーンは今日まで」という時間制限トークを その場で無効化する一言。期限付きの値引きは、比較させないための時間制限であることがほとんどです。
⑥「金額の話は聞きません。検討するときは複数社を比べて自分で決めます」
「おいくらなら考えますか」と金額の交渉に持ち込まれそうなときの返し。 値引き幅の大きさは妥当な価格の根拠にならず、 比較で決める方針を告げた相手に、その場の値引きは通用しません。
⑦「名刺だけ受け取ります。会社を確認して、必要ならこちらから連絡します」
大手の社名やロゴを前面に出されて判断がつかないとき、その場で決めずに切り上げる一言。 受け取った名刺の正式な会社名で検索し、法人登記と所在地を確かめてから判断できます。 名刺を出せない・社名を濁す相手なら、それ自体が答えです。
場面3:断った後も居座る・また来た
⑧「お断りした後の勧誘は特定商取引法で禁止されています。これ以上続くようなら消費生活センターに相談します」
④で断った後の二段目。条文の存在を知っていると伝わるだけで、多くの場合は引きます。 実際に相談する先は消費者ホットライン「188」です。
⑨「お帰りください。お帰りいただけない場合は警察に連絡します」
退去を求めたのに居座る行為は、刑法第130条(不退去)にあたりうる行為です。 「帰ってください」と明確に言った記録が重要なので、はっきり口に出してください。 身の危険を感じる居座りに110番通報することは、大げさな対応ではありません。
場面4:家族だけで応対したとき
⑩「契約の判断をする者がいないので、今日は何も決められません」
在宅している一人だけに決めさせようとする手口(手口⑧)への対抗。 「家族と相談して決める。今日は決めない」を家庭内のルールにして、 同居の家族(特に高齢の親)と共有しておくことが、最も簡単で効果的な備えです。
個人情報や図面を渡してしまった場合
「アンケート用紙に名前・住所・電話番号を書き、家の図面まで撮影させてしまった」という相談があります。 まず押さえるべきことは2つです。
- 契約書にサインしていなければ、契約は成立していません。 アンケートへの記入や図面の提供は契約ではありません。
- 渡した個人情報は、利用停止・消去を求めることができます。 個人情報保護法は、本人からの利用停止・消去の請求に応じる仕組みを事業者に義務付けています。 会社名が分かっているなら、電話や書面で「個人情報の利用停止と消去を求めます」と伝えてください。
連絡先が分からない、応じてもらえない、しつこく電話が来るようになった—— という場合は、消費者ホットライン「188」に相談してください。 最寄りの消費生活センターにつながります。
契約してしまった場合
訪問販売で契約した場合、法定の契約書面を受け取った日から8日間は、 書面または電磁的記録(メール等)で通知することで無条件に契約を解除できます (特定商取引法第9条)。理由は不要で、違約金も発生しません。
8日を過ぎていても諦めないでください。 交付された書面に不備がある場合、クーリング・オフの期間がそもそも始まっていないと 判断されることがあります。実際に「契約から20日経ってしまった」という相談でも、 打つ手が残っている場合があります。 自分で判断せず、消費者ホットライン「188」または居住地の消費生活センターに相談してください。 当サイトは法的な助言を行う立場にありません。
よくある質問
- 断ったのに何度も来ます。違法ではないですか?
- 「契約しない」と意思表示した人への再勧誘は、特定商取引法第3条の2で禁止されています。「考えておきます」では意思表示になりません。「契約しません。今後の勧誘もお断りします」と伝えたうえで再訪が続くなら、消費者ホットライン「188」に相談してください。
- インターホン越しに断るのは失礼ではないですか?
- 問題ありません。訪問販売への応対にドアを開ける義務はなく、インターホン越しの「必要ありません」で十分です。ドアを開けると「話を最後まで聞いてから」という流れに持ち込まれやすくなるため、開けないこと自体が有効な対策です。
- 「電力会社から来ました」「自治体の委託です」と言われました。本当ですか?
- 電力会社や自治体が個別の家庭を訪問して太陽光や蓄電池の契約を勧誘することは、基本的にありません。名乗りが事実でも、実際に契約の相手になるのは別の販売会社です。名刺を受け取り、正式な会社名で検索して所在地と登記を確かめてください。勧誘目的を告げずに訪問すること自体が特定商取引法第3条に反します。
- 見積もりだけもらって断ってもいいですか?
- 構いません。見積書を受け取ることは契約ではなく、受け取った後に断っても法的な問題は一切ありません。むしろ見積書は、他社と比較するときの具体的な材料になります。
- 高齢の親が訪問販売で契約しそうで心配です。
- 「その場では契約しない。家族に相談してから決める」を家庭内のルールにして、玄関に貼っておくのも有効です。契約してしまっても、訪問販売なら法定書面の受領日から8日間はクーリング・オフで無条件に解除できます。書面に不備があれば8日を過ぎても解除できる場合があるので、諦めずに消費者ホットライン「188」に相談してください。
断ることと、検討することは両立します
訪問販売を断ることは、正しい判断です。その場で契約しない限り、失うものはありません。 そのうえで「太陽光や蓄電池をいつか検討したい」という気持ちが残っているなら、 次に必要なのは訪問を待つことではなく、自分のタイミングで複数社を比べられる手段です。 実際の相談でも、同じ容量帯で3倍の開きのある見積もりが並んでいます。
検討するなら、自分から比較する
複数社から見積もりを取れる無料のサービスがあります。 訪問販売で受け取った見積書を手元に置いたまま、比較材料として使うのが現実的です。
当サイトは施工・販売を行っていません。上記は広告リンクであり、 申し込みがあった場合に紹介料を受け取ることがあります。
出典
- 消費者庁「特定商取引法ガイド」 no-trouble.caa.go.jp — 訪問販売における氏名等の明示義務(第3条)、再勧誘の禁止(第3条の2)、 不実告知の禁止(第6条)、クーリング・オフ(第9条・法定書面の受領日から8日間、 2022年6月以降は電磁的記録による通知も可能)。
- 刑法 第130条(住居侵入・不退去) laws.e-gov.go.jp — 要求を受けたのに人の住居等から退去しない行為への罰則。 文例⑨の根拠。個別の事案が該当するかの判断は警察・弁護士等にご相談ください。
- 本文中の手口・相談例は Yahoo!知恵袋・発言小町に投稿された相談(2026年8月時点で収集した33件)から 内容を要約したものです。会社名は投稿に記載のあった名称であり、 当サイトが各社の営業実態を独自に確認したものではありません。